バンマスとは、バンドマスターの略でそのバンドやチームの音楽面を支える中心的存在のことです。
具体的な役割は、バンドの曲などのスタイルや演奏をまとめることです。バンドリーダーと言われるケースもあります。
バンマスを担うことは、簡単ではありません。バンドをまとめる立場故の悩みも多いのが現実です。
バンマスはどういう人が選ばれるのか、バンマスが抱える悩みとは何でしょうか……。
バンマスの役割はリーダー?
バンマス(バンドマスター)の役割は、バンドの方向性や楽曲のアレンジなどを主体的にまとめることです。
具体的には、以下のことが挙げられます。
- どのような楽曲を作り、バンドのカラーにするか考える
- 曲を作る、またはアレンジを主導的に行う
- アンサンブルとして違和感がないかなどを確認する
演奏のアレンジを決める際にメンバー同士で意見が食い違ったときは、バンマスがみんなの意見を元に「じゃあこういうアレンジにしたらどうかな?」と提案し、話をまとめることも少なくありません。
同じチームとして長くバンド活動を続けていく上で、考え方がそれぞれ変わっていくこともあります。
そのため、意見や方向性の違いをすり合わせることは必要不可欠と言えます。
バンマスの存在はそのバンドやチームの存続を担う存在の1人と言っても過言ではないでしょう。
バンドの経営・運営を担うケースもある
曲の方向性やアレンジをまとめるだけでなく、経営・運営を担っていることもあります。
バンマスは、演奏面から活動の方向性までトータル的にまとめるのが仕事と言ってもいいでしょう。
具体的には以下の通りです。
- ライブやスタジオ練習のスケジュールを組む
- ライブハウスのスタッフや他のバンドとのコミュニケーションをとる
- バンドの宣伝をメインで行う
- 音源作成を主導的に行う
- オーディションなどに応募する
- メンバーのモチベーション管理
※曲の方向性やアレンジをまとめる、またはバンド運営をまとめる、どちらかだけを担っている場合でもバンマスと呼ばれます。
バンマスとコンマス(コンサートマスター)の違い
中には、コンマス(コンサートマスター)の仕事と混同している方もいるかもしれません。
コンマスは、オーケストラの演奏をまとめるリーダーのことで、第1ヴァイオリンの首席奏者が担うのが基本です。
そのため、ROCKバンドなどで“コンマス”と呼ばれることは原則ありません。
バンマス(バンドマスター)に選ばれる人の特徴
- バンド活動経験が豊富な人
- ギターやベースなど一通りの楽器演奏ができる人
- バンドの曲をメインで作っている人
- 人をまとめる力(リーダーシップ、または配慮が)のある人
- そのバンドを立ち上げた人
バンマスが抱える悩み
バンドをまとめる存在だからこそ、抱える悩みは多いのではないでしょうか。
人間関係をまとめるのが大変
メンバー一人ひとりに、バンドの理想像があると思います。
曲の好みや活動の方向性が全て一致しているメンバーを揃えることは現実的に難しいでしょうから、ある程度、それぞれの意向を踏まえていかなければなりません。
会社で言う中間管理職のようなものですから、ある程度気持ちの切り替えしたり、割り切りが必要な時もあるかと思います。
責任が重い
バンマスの判断によって、バンド活動に大きな影響を及ぼすこともあります。
それなりに責任感がないとバンマスを続けていくのは難しいことでしょう。
正直、貧乏
バンマスだけではありませんが、バンドマンや音楽活動をしている方の多くはフリーターです。正社員と比べて時間的な自由が利く反面、収入は低いため、裕福な暮らしは難しいでしょう。
給料をやりくりしながら、ライブに出演したり必要な機材を揃えたりしていますから、決してラクな道とは言えません。年を重ねていくと将来に対する不安も出てきます。
バンドで成功するために!バンマスが持っているよ良い要素
バンドや今活動しているチームで成功したい。
音楽活動をしている人なら、誰しも思っていることでしょう。
そんな思いを実現させるため、バンマスが持っていると良い要素とは一体何でしょうか。
愛され力=コミュニケーション力
ライブハウスのスタッフや対バンのメンバーと仲良くできる力のある人は、さまざまな情報を得られるため、チャンスを物にできる可能性が高まります。
人脈を広げ、バンドを売り出していくために必要なスキルと言えるでしょう。
実際、デビューのチャンスを掴んだ方は、メンバーの中に一定レベルのコミュ力を持つ人がいる印象です。
リーダーシップ
人をまとめる力があれば、バンド内でモメ事が起きても上手く対処できるため“解散”といった危機を防ぐことができます。
バンド活動を仕事として考えられること
好きなことだけやって人から支持されるのは、正直、難しいでしょう。
本気でバンドで成功したいなら、ある程度、お客さんのニーズをつかみつつバンドの方向性を上手く寄せられる力が必要だと言えます。
バンドにとって必要不可欠な存在。それがバンマス
バンマス(バンドマスター)は、バンド活動を円滑に進めていく上で必要不可欠な存在と言えます。
とはいえ、バンマスに全ての仕事を投げてしまうのはよくありません。
それぞれが協力して役割分担を行い、お互いを高め合っていくことでいいバンド活動ができ、音楽を生業にする夢の実現に近づくのではないかと筆者は思います。